
楽天モバイルへの乗り換えや利用を検討する際、「通話品質はどうなの?」「VoLTE(ボルテ)は使えるの?」という疑問を持つ方は非常に多いです。特に楽天モバイルには独自の通話アプリがあるため、仕組みが少し複雑に感じるかもしれません。
楽天モバイルではVoLTEは利用可能です。
安心して使える!
楽天モバイルには「通話料が無料になるアプリ(Rakuten Link)」と「高音質なVoLTE(標準電話アプリ)」という2つの選択肢があり、これらを状況によって使い分けることが重要になります。
この記事では、楽天モバイルにおけるVoLTEの仕組みや、無料通話アプリとの違い、そして利用するための条件について、専門用語をわかりやすく解説しながら紐解いていきます。
そもそもVoLTE(ボルテ)とは何か?
まず最初に、よく耳にする「VoLTE」について簡単におさらいしましょう。
VoLTEとは「Voice over LTE」の略で、LTE(4G)という高速なデータ通信回線を使って音声通話を行う技術のことです。
昔の携帯電話(ガラケー時代など)は、インターネットをする時は4Gなどを使い、電話をする時だけ3Gという古い回線に切り替わっていました。
しかしVoLTEの登場により、データ通信と同じ高速道路を使って音声を運べるようになったため、「音がこもらずクリアに聞こえる」「呼び出しまでの時間が速い」といったメリットが生まれました。
質の良い電話回線ってことね!
現在、楽天モバイルの自社回線エリアにはそもそも古い「3G回線」が存在しません。そのため、楽天モバイルで通常の電話番号を使って通話をする場合、必然的にこのVoLTEを利用することになります。
楽天モバイルの通話は「2つの種類」がある
ここが楽天モバイルを利用する上で最も重要なポイントであり、少し混乱しやすい部分です。楽天モバイルには、大きく分けて2通りの電話のかけ方があります。
いちばんおとくな楽天モバイルの詳細はコチラ1. Rakuten Link(楽天リンク)アプリを使った通話
楽天モバイルユーザーの多くが利用しているのが、この「Rakuten Link」です。
これは、LINEの通話機能のようにインターネット回線を使って音声を届ける仕組み(RCSやVoIPといいます)を採用しています。
最大のメリットは、このアプリから発信すれば、国内通話が原則24時間無料になるという点です。相手が固定電話でも携帯電話でも、追加料金はかかりません。
ただし、インターネット回線を利用する仕組み上、Wi-Fi環境や電波状況によっては、VoLTEに比べて音質が少し劣ったり、遅延(声の遅れ)が発生したりすることがあります。
便利な反面、通信環境に依存するのね
2. スマホ標準の電話アプリ(VoLTE)を使った通話
もう一つが、スマートフォンにもともと入っている緑色のアイコンの「電話アプリ」を使った通話です。こちらを使った場合に、高音質な「VoLTE」による通話が行われます。
VoLTEは音声通話専用の帯域を優先的に確保して通信を行うため、Rakuten Linkに比べて音声が非常にクリアで、途切れにくいという特徴があります。仕事の大事な電話や、音質を重視したい場面ではこちらが適しています。
しかし、大きな注意点があります。
標準の電話アプリ(VoLTE)で発信すると、30秒あたり22円の通話料が発生します。
つまり、「音質はそこそこで無料のRakuten Link」をとるか、「有料(またはかけ放題オプション加入)だけど高音質なVoLTE」をとるか、という使い分けになるのです。
なるほどー。じゃあバンバン電話アプリでVoLTE使ってっていうのは高額になっちゃう可能性あるね。
ここまでの違いを表にまとめましたので、状況に合わせて確認してみてください。
| 機能 | Rakuten Link (アプリ) | 標準電話アプリ (VoLTE) |
| 通話の仕組み | インターネット回線 (データ通信) | 音声通話回線 (VoLTE) |
| 通話料金 | 無料 | 有料 (30秒22円) ※オプション加入で無料化も可 |
| 音質 | 環境に左右されやすい | 非常に良い (クリア) |
| データ消費 | カウントフリー (ギガは減らない) | そもそもギガを消費しない |
楽天モバイルでVoLTEを利用するメリット
Rakuten Linkを使わずに、あえて標準アプリのVoLTEを利用するメリットはどこにあるのでしょうか。追加料金を払ってでも使う価値があるシーンとして、以下のような点が挙げられます。
高音質で相手の声が聞き取りやすい
VoLTEは、従来カットされていた高音域の音まで拾うことができるため、相手がすぐ隣で話しているかのようなクリアな音質を実現しています。特に騒がしい場所での通話や、耳の遠い方との通話では、VoLTEの聞き取りやすさが大きな武器になります。
発着信がスムーズ
インターネット回線を使うアプリ通話とは異なり、電話回線網を直接使うため、電話をかけてから相手のスマホが鳴るまでのタイムラグが非常に短いです。緊急時や、急いで連絡を取りたい時にもストレスなく利用できます。
通話中も高速データ通信が可能
VoLTEは通話中も4G/5G回線を維持できるため、電話をしながらWebサイトで調べ物をしたり、地図アプリを見たりしても通信速度が落ちません。
緊急かつ重要な場合でも利用がいいかもですね!
楽天モバイルでVoLTEを使うための条件と注意点
楽天モバイルでVoLTEを利用するために、特別な申し込みや追加料金(月額基本料など)は必要ありません。契約したSIMカード(またはeSIM)をスマホに入れれば、自動的に使えるようになります。
利用するスマートフォン本体に関してはいくつか注意点があります。
楽天回線対応製品を使うのが確実
楽天モバイルは、他の大手キャリア(ドコモ、au、ソフトバンク)とは少し異なるネットワーク技術を使用しています。そのため、全てのスマートフォンで楽天モバイルのVoLTEが使えるわけではありません。
最も確実なのは、楽天モバイルが販売しているスマホや、公式サイトで「楽天回線対応製品」として紹介されている機種を使うことです。これらの機種であれば、VoLTEの設定などが最初から最適化されているため、SIMを入れるだけで問題なく高音質通話が利用できます。
なるほど、VoLTE使いたい場合は、楽天の回線は楽天で対応している機種を使うべしということですね!
古いSIMフリースマホなどは要注意
数年前に発売された古いSIMフリースマートフォンや、海外から並行輸入した端末の場合、VoLTEに対応していない、あるいは楽天モバイルの電波(バンド)に対応していないことがあります。
もしVoLTEに対応していない機種を使ってしまうと、楽天モバイルには3G回線がないため、「データ通信はできるのに電話だけできない」「SMSが届かない」といったトラブルになる可能性があります。
お手持ちのスマホを使う場合は、必ず楽天モバイル公式サイトの「ご利用製品の対応状況確認」ページで、通話機能(VoLTE)に対応しているかをチェックすることをお勧めします。
iPhoneでの利用について
iPhoneに関しては、iPhone 6s以降の機種であれば、最新のOS(iOS)にアップデートすることで楽天モバイルのVoLTE機能が利用可能です。キャリア設定のアップデートという通知が来たら、必ず更新するようにしましょう。これにより、iPhoneでも高音質な通話が可能になります。
iPhoneなら安心!
無料のLinkと高音質のVoLTEを使い分けよう
かつては「楽天でんわ」などのプレフィックス番号(電話番号の頭に特定の番号をつける方式)を使って安くする方法がありましたが、現在は「基本はRakuten Linkで無料通話、品質重視ならVoLTE」というシンプルな使い分けが主流です。
私はそのスタンス!


コメント