
テレビの通販番組を見ていると、ジャパネットたかたで「ワイモバイルのスマートフォン」が紹介されているのをよく目にしますよね。
「訪問サポート付きでこの価格!」「通話もネットもコミコミ!」という元気な紹介を見ていると、そろそろスマホを買い替えようかなと思っていた方は「これだ!」と心が動かされるのではないでしょうか。
でも、ふと冷静になると「これって公式のお店で買うのと何が違うの?」「安すぎて裏があるんじゃない?」と不安になる方も多いはずです…
実は、ジャパネットで契約する場合と、ワイモバイルの公式サイトやショップで契約する場合とでは、契約できるプランや選べる機種、そして適用できる割引に大きな違いがあります。
ジャパネット経由での購入は「難しいことは全部お任せしたい」という初心者の方には素晴らしいサービスですが、「自分に合ったプランで賢く節約したい」「最新のiPhoneを使いたい」という方にとっては、選択肢が狭まり損をしてしまう可能性もあります。
この記事では、最新プラン「シンプル3」の内容を交えながら、ジャパネットで販売されているワイモバイルの仕組みと、公式で契約する場合との決定的な違いをわかりやすく解説していきます。
ジャパネットたかたのワイモバイルは「全部入りのセット販売」

まず、ジャパネットたかたで販売されているワイモバイルの正体をはっきりさせましょう。
ジャパネットで紹介されているのは、基本的に「スマホ本体」「料金プラン」「通話定額オプション」「訪問サポート」が全てセットになった特別パッケージです。
レストランで例えるなら、メニューを細かく選ぶ「アラカルト」ではなく、決まった料理が出てくる「コース料理」のようなものだと考えてください。
これには大きなメリットもあれば、人によってはデメリットになる部分も含まれています。
1. 契約プランは「Mプラン(30GB)」などの大容量が中心
ここが一番の注意点です。ワイモバイルの現在の公式プランは「シンプル3」というシリーズで、データ通信量(ギガ数)に応じて3つのサイズがあります。
- シンプル3 S(5GB): LINEやメール、ニュース閲覧が中心の人向け。
- シンプル3 M(30GB): 動画やSNSを毎日たっぷり楽しみたい人向け。
- シンプル3 L(35GB): お仕事でテザリングを使ったりするヘビーユーザー向け。
公式サイトで自分で申し込む場合、あまりスマホを使わない方は一番安い「Sプラン(5GB)」を選べます。
これならWi-Fi環境があれば十分すぎる容量ですし、料金も一番安く済みます。
しかし、ジャパネットのセット販売では、多くのケースで大容量の「Mプラン(30GB)」が指定されています。
「大は小を兼ねる」と言いますが、もしあなたが「LINEと電話くらいしかしない」という場合、毎月30GBものデータ容量は絶対に使いきれません。
つまり、使わないデータ容量のためにお金を払い続けることになってしまうのです。
2. 「通話かけ放題」が最初から強制セットになっている
ジャパネットのプランのもう一つの特徴は、ワイモバイルの有料オプションである「スーパーだれとでも定額(完全かけ放題)」が最初からセット料金に含まれていることです。
これは、他社のスマホや固定電話へ、何時間かけても、何回かけても通話料が無料になるサービスです。
通常、公式で契約すると月額1,980円ほどの追加料金がかかるオプションですが、ジャパネットではこれが標準装備されています。
電話を頻繁にかける方にとっては非常にお得ですが、「電話はほとんどLINE通話しかしない」「お店の予約くらいしか電話を使わない」という方にとっては、不要なサービスとなってしまいます。公式であれば、このオプションを付けないことで月々の支払いを安くすることができます。
3. ジャパネット最大の強みは「無料の訪問サポート」
これがジャパネットを選ぶ最大の理由と言っても過言ではありません。スマホを購入すると、専門のスタッフが自宅まで来て、初期設定や使い方のレッスンをしてくれます。
通常、携帯ショップなどでここまでの手厚いサポートを受けると1万円前後の費用がかかることもありますが、ジャパネットのパッケージにはこの料金が含まれています。
「スマホを買っても設定できるか不安」「使いこなせるか怖い」という方には、この上ない安心材料です。
そもそも、その単語どういう意味?(用語解説)
スマホの契約をしようとすると、聞き慣れないカタカナ用語がたくさん出てきて混乱してしまいますよね。
ここで、ジャパネットやワイモバイルを検討する際によく出てくる言葉を解説します!
MNP(エムエヌピー)
「ナンバーポータビリティ」の略です。今使っている携帯電話番号を変えずに、そのまま他社の携帯電話会社へ乗り換えることができる仕組みのことです。
例えばドコモからワイモバイルへ乗り換える際、MNPを使えば「090-xxxx-xxxx」という番号が変わらずに使えます。
ジャパネットで買う場合も、もちろんこのMNPを利用できます。
GB(ギガバイト・ギガ)
スマホでインターネットや動画を見るために必要な「データ通信の容量」のことです。お水を入れるバケツの大きさをイメージしてください。 先ほど紹介した最新の「シンプル3」プランで言うと、Sプランの「5GB」は、LINEのメッセージなら数え切れないほど送れますし、YouTubeなどの動画も標準画質で約10時間ほど見られます。家にWi-Fiがある方なら、実はこの5GBで十分なことがほとんどです。ジャパネットで主流の「30GB」というのは、その6倍もの超大容量なので、よほど外で動画を見ない限りは余ってしまいます。
ジャパネットで購入する場合の注意点

一見、至れり尽くせりに見えるジャパネットのプランですが、詳しく見ていくと「選べない」ことによるデメリットも存在します。
選べる機種(端末)がかなり限定される
ワイモバイルの公式サイトや店舗では、最新のiPhoneから、高性能なAndroid、安価な入門機まで幅広いラインナップから好きな機種を選べます。
しかし、ジャパネットで販売されているのは、その時期に指定された特定のAndroidスマートフォン(例えば「Libero」シリーズや「AQUOS」のエントリーモデルなど)に限られることがほとんどです。
これらは初心者向けの機種であることが多く、電話やLINEをする分には全く問題ありませんが、「きれいな写真を撮りたい」「ゲームをサクサク動かしたい」といった要望には応えられない性能であることがあります。
また、人気のiPhoneシリーズはジャパネットのセット販売では選べないことが多いのも注意点です。
家族割引やネットとのセット割引が複雑
ワイモバイル公式の最大の魅力は、「家族割引サービス(2回線目以降が安くなる)」や「おうち割(家のネット回線とセットで安くなる)」といった強力な割引制度です。
公式で契約すれば、これらの割引を駆使して月額料金を大幅に下げることができます。
しかし、ジャパネットの特別プランは独自の料金体系(端末代コミコミ価格など)になっているため、これらの公式割引との比較が難しく、場合によっては割高になることがあります。
「家族みんなでワイモバイルにして安くする」という計画がある場合は、公式でのシミュレーションと比較が必要です。
ジャパネットがおすすめな人、公式がおすすめな人
ここまでの内容を整理して、あなたがどちらで契約すべきかを判断する基準をまとめました!
▼ ジャパネットたかたでの購入がおすすめな人
- スマホの設定が全くわからない、誰かに家に来て全部やってほしい人 (これが最大のメリットです。面倒な設定を丸投げできる安心感は他にはありません)
- 電話を頻繁にかけるので、完全かけ放題が絶対に欲しい人
- 機種にこだわりがなく、普通に使えれば何でも良い人
▼ ワイモバイル公式サイト・ショップがおすすめな人
- 毎月の料金をとにかく安く抑えたい人 (自分の使用量に合った「シンプル3 S(5GB)」を選び、余計なオプションを外すことで、ジャパネットより安くなる可能性が高いです)
- iPhoneを使いたい、または特定の機種を使いたい人
- 家族でまとめて乗り換えたい人 (「家族割引サービス」を適用することで、2回線目以降の料金が毎月1,100円も安くなるなど、圧倒的なコストダウンが可能です)
自由度と安さをとるなら公式サイトを確認しよう
ジャパネットたかたのワイモバイル販売は、「訪問設定サポート」と「通話かけ放題」がセットになった、シニア層やスマホ初心者にとって非常に親切なパッケージ商品です。
しかし、「プランや端末を選べない」というデメリットがあり、必ずしも全員にとって最安値であるとは限りません。
特に、最新の「シンプル3」プランでは、Sプランでも5GB使えるようになったため、ライトユーザーならSプランで十分快適に使えます。それなのにジャパネットで契約して30GBのプラン料金を払い続けるのは少しもったいないかもしれません。
「サポート重視」か「安さと自由度重視」か。
ご自身の優先順位に合わせて、後悔のない選択をしてくださいね!


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