TONE(トーン)モバイルのような格安スマホでは、緊急通報として利用する110番や119番などといった番号への電話には要注意です。
TONEモバイルの利用の仕方によってはこういった緊急通報への電話ができないので、いざ何か事件や事故に遭遇した際にはパニックにもなりかねません。
そういった問題でパニックにならないように、あらかじめTONEモバイルでの緊急通報についての詳細を確認しておきましょう！
緊急通報番号とは
まずそもそも緊急通報番号とは、緊急を要する事故や病気、火事などの命に関わる状況などに合った場合にかける電話先です。
この緊急通番号は日本では基本的に3桁の電話番号に決められています。
覚えやすく、誤報がないように3桁の番号に設定されています。
・警察：110番…事件や事故が合った際に警察機関へ電話がつながる電話番号です。正式名称は「警察通報用電話」とされています。
・消防・救急：119番…火事や救急車を呼ぶ際にかける緊急通報です。火事と救急車では出動する車の種類や台数が違います。まずはじめに「火事ですか？救急ですか？」と聞かれます。
・海上保安部：118番…日本の海域の海上での事件、事故の際にかける緊急通報の電話番号です。
・災害用伝言ダイヤル：171番…緊急通報ではありませんが地震や津波、噴火などの災害が起きた際に、被災地への電波がつながりにくくなった場合に提供が開始される電話です。被災などの電話がつながりにくくなった際に伝言を録音しておくことで、遠くに住む家族などに伝言を残し再生を行なってもらえます。
こういった緊急通報電話は日常的には使うことが少なく、できれば使わないで生きていけるのであれば使わないにこしたことはありませんが、いざとなった時には必要になります。
交通事故や事件に巻き込まれた際には、頭の中がパニックになり慌ててしまいます。
そういった状況を避けるためにも、TONEモバイルで緊急通報ができる場合とできない場合、またできない場合の解決方法を確認しておきましょう。
トーンモバイルでは090音声オプションに加入なら緊急通報ができる！
トーンモバイルで緊急通報ができるのは090音声オプション加入の場合！
TONEモバイルの基本プランは月額1000円です。
このプランのままだと、090,080,070の”電話”は利用することはできません。
ガラケーなどをこれまで利用してきた場合は馴染みがないかもしれませんが、090などの番号を使った電話は電話回線による通話となっています。
一方でTONEモバイルの基本プランのみではIP電話というインターネット回線を利用した通話になってしまいます。
IP電話ではなく090,080,070の”電話”を使いたい場合は月額950円の【090音声オプション】に加入する必要があります。
またMNP(ナンバーポタビリティ)で、以前まで使ったいた電話番号をそのまま引き継ぐ場合にはこの090音声オプションに加入することが必須となります。
トーンモバイルを利用の際には、この090音声オプションに加入していれば緊急通報は可能となっています。
新規契約の場合であれば、090音声オプションに加入すれば緊急通報は可能となります。
しかし、基本プランのままでのIP電話からでは、110番や119番への緊急通報はできないことになっています。
ですのでこれからTONEモバイルの申し込みを考えていて、090音声オプションは必要なの？と悩んでいる場合には、こういった不慮の事故や事件に備えるという意味でも、090音声オプションに加入しておくことのがいいかもしれません。
また子供さんや高齢の親御さんへTONEモバイルへ使ってもらおうとお考えの場合も、いつ何が起こるかわからないので、緊急通報のできる090音声オプションに加入しておくのが最悪の状況を防ぐ予防策となります。
いずれにしても090音声オプションに加入しておかないと、緊急通報はできないということは必ず知っておいてくださいね！
トーンモバイルでの090音声オプション未加入の場合のIP電話による緊急通報の詳細
それでは、TONEモバイルで090音声オプションに加入していない場合の緊急通報はどのようにすればいいのでしょうか？
TONEモバイルでは090音声オプションに加入していない場合、標準でIP電話というインターネット通信を利用した電話が可能となっています。
IP電話は090/080/070といった電話回線を利用した電話とは異なり、050番号を利用した電話になります。
このIP電話による050番号では、110番や119番といった緊急通報には電話をかけることができません！
またIP電話では、緊急通報以外の3桁番号サービスや、フリーダイヤル、ナビダイヤルへの通話はできないことになっています。
050のIP電話ではインターネット回線を利用しているのシステムの都合上、電話回線とは異なり着信側が位置情報を確認できないので、緊急通報ができないことになっています。
TONEのIP電話では緊急通報をしようとするとGPS機能により、近くの警察署や消防署の電話番号を表示してくれる
IP電話では緊急通報はできませんが、TONEモバイルではそれに代わるとても便利な機能があります。
それは、通常では発信できない緊急通報番号(110番など)を入力すると、TONEスマホに搭載されているGPS機能によって現在の位置を確認して、近くの警察署や消防署の電話番号を表示してくれる機能です。
これによりTONEスマホのIP電話では110番を押して緊急通報を行おうとすると、今いる場所から近い警察署の電話番号が近い順にリストとして出てきます。
この機能の特徴としては
・緊急通報ではないが、最寄りの警察署・消防署などを表示してくれる
・IP電話からでも緊急通報代わりに利用ができる
となっています。
他の格安SIM(スマホ)にはない、とても便利な機能です。
ただし、この場合には注意点があり
通話料がかかってしまう！
ということです。一般的に110番や119番などの緊急通報は通話料金がかかりません。
しかし、TONEモバイルのこういった機能を利用して警察署などへ電話をする際には、IP電話の通話料金がかかります。
TONEモバイルのIP電話では国内の一般加入電話へは3分13円(税抜)の通話料がかかるので、警察署などへの電話でも通話時間分の料金が発生します。
IP電話かけ放題オプション(月額500円)に加入している場合でも、10分以上を経過すると上記の通常の通話料金が発生してしまいます。
私は実際に経験があるのですが、過去に事故に巻き込まれた際に、何を思ったか緊急通報をせず直接近くの警察署へ電話をしてしまいました。(電話帳に入れていた為)
警察署は110番などの緊急通報への電話とは異なり、緊急事態用ではないため専門の部署に通してもらったり、事故の状況を説明している間に長時間の通話となってしまいました。
それによって高額の通話料がかかった記憶があります。
実際には、無事問題は解決できましたし命はお金に変えられませんが、そういったことも注意点として頭に入れておくことは必要かと思います。
緊急通報ナビというアプリもある
アプリの中にはこういった050通話しかできないIP電話の利用している場合の為に、緊急通報ナビというものがあります。
このアプリでは、IP電話から最寄りの警察署へ電話をすることができます。
しかしこのアプリでは、119番の消防や救急などには電話はできません。
また、こちらも110番や119番へ直接な電話ではなく、TONEモバイルのGPSを使った最寄りの警察署など表示してくれるサービスと同じ内容です。
緊急通報ナビで警察署しか確認できませんが、TONEモバイルの方では消防署にもにも対応しているので、実質的に必要ないといってもいいと思います。
TONEモバイルでのIP電話では緊急通報に対してこういった代替案がありますが、万全を期すという意味では、できれば警察署などへ直接電話をしないで済む090音声オプションに加入しておくのがよりよい選択かなと思います。
緊急通報ができないのはIP電話のデメリットのひとつ
TONEモバイルのIP電話は、TONE同士や各種050電話へは無料で通話でき、携帯電話へも固定電話でも安い料金で利用できるのがメリットです。
しかし、IP電話からでは110や119のような緊急通報にはかけられないのがデメリットのひとつです。
IP電話から緊急通報ができない理由としては、
・IP電話では電話をかけた人の位置情報が通知されない
ということが問題となるからです。通常であれば110番などでは、システムに組み込まれた地図情報と電話番号の情報を基地局等で照合することによって、発信者がどの位置にいるのかを把握できます。
しかしこれは固定電話や携帯電話や公衆電話などからの電話からの場合で可能で、インターネット回線を利用したIP電話では基地局等では位置情報が確認できないようです。
このようにTONEモバイルだけに限らず格安SIMなどでデータSIMを使っている場合、IP電話アプリなどでは緊急通報ができないということがデメリットの一つとされています。
トーンモバイルでの緊急通報まとめ
いざというときの為にトーンモバイルで緊急通報を使えるようにしておきましょう！
TONEモバイルでの110番や119番などの緊急通報の詳細をまとめると
090音声オプション加入の場合⇒通話料がかからず利用可能
090音声オプション未加入でIP電話の場合⇒緊急通報ではなく、最寄りの機関への番号検索サービスあり。通話料はかかる。
ということになっています。
生活していく中で、緊急通報を何度もすることは中々ありませんが、本当に緊急を要する場合には110番や119番への発信ができることで安心感を得られます。
もちろん090音声オプションに加入せずに、今回ご紹介したTONEモバイルの素晴らしいサービスを利用して警察署などへ電話するのもありだと思います。
いずれにしてもいざ何かあった時のために、きちんと緊急通報やそれに準ずる電話ができる環境は整えて安心してTONEスマホをお使えるようにしておくのが大切です。