格安SIMを利用する際にひとつ問題となるのは、”名義変更ができる格安SIM”と”名義変更できない格安SIM”があるということがあります。
このことは、特に音声通話SIMなどを利用している際に問題になっていて、名義変更ができるものだと思って契約したものの、いざ「名義変更」をして電話番号をそのままでMNPしようと思ってもできないという問題が発生してしまいます。また支払い名義人も変えることができません。
今回はそういった、格安SIMで起こる名義変更ができないことによって起こる問題を詳しく解説していきます。
またそれと同時に”名義変更のできる格安SIM”をご紹介しながらそれぞれの内容を詳しく確認して解決方法をご紹介していきたいと思います。
現在名義変更(譲渡)のできる格安SIMはこちら!
まず名義変更ができない格安SIMで起こる問題を未然に防ぐためには、名義変更のできる格安SIMを契約するというのがポイントになります。
現在格安SIMで名義変更(譲渡)ができる会社は
OCNモバイルONE
mineo(マイネオ)
イオンモバイル
Ymobile(ワイモバイル)
などとなっています。ワイモバイルはソフトバンクのセカンドキャリアという位置付けで、厳密にはMVNOという扱いではありませんが、格安でスマホを使えるので”名義変更のできる格安SIM”に入れさせていただきました。
それ以外の
・楽天モバイル
・iijmio
・DMMモバイル
・LINEモバイル
・UQモバイル
・BIGLOBEモバイル
・U-mobile
などでは現在のところ名義変更(譲渡)が行えません。
それでは、こういった上記以外の”名義変更ができない格安SIM”を利用するとどういった問題が起きるのかを確認していきましょう。
そもそも携帯電話を利用する際の名義変更とは
個人が携帯電話を利用する際には一口に名義変更といっても、種類がありそれぞれ次の定義と名称があります。
改称…主に結婚などをして苗字が変わって改姓した場合にあてはまります。
⇒この場合の名義変更は各社対応している!
承継…契約者が亡くなり、そのまま誰かが契約内容を引き継ぐことです。
譲渡…契約者本人以外に契約を引き継ぐことです。家族間での名義変更、離婚してからの名義変更も含まれます。
⇒名義変更のうちこの「譲渡」ができない格安SIMが多い!
今回はこの名義変更の”譲渡”ができないことによって起こる問題を挙げて、その解決策をご提案していきたいと思います。
格安SIMで名義変更ができないことによって起こる問題
名義変更(譲渡)のできない格安SIMでは、
必要に応じて名義変更(譲渡)が行えない
支払い人名義を変えることができない
といった問題が起こります。
データSIMでは電話番号の割り当てがないので一旦解約して、名義変更をしたい人の本人名義で同じ格安SIMや違う格安SIMで再度契約を行えばいいのですが、こういった格安SIMの場合、特に音声通話SIMでの名義変更は、一旦解約を行なってから契約を行うしかないので、今までの電話番号を失うということになってしまいます。
また契約者名義の変更(譲渡)ができないということは、支払い人名義を変えることも不可となってしまいます。
そういった問題では、次のような人たちに問題がおきてしまいます。
未成年者が保護者名義で利用していて、成人をした際に名義変更したい場合
多くの格安SIMでは、未成年の本人名義での契約はできません。
未成年者が格安SIMを利用する際には保護者名義で申し込み、利用者や使用者といった形で利用を行います。
未成年の間はそれでもいいのですが、問題になるのはその未成年者が成人をした際に名義を変える時です。
お子さんが大きくなってバイトを始めたり就職をした際に自立を目的に、支払いをお子さんにしてもらおうと思うご家庭も多いかと思います。
その場合、多くの格安SIMでは名義変更が(譲渡)ができないので、一旦解約してから再度成人した本人名義で申し込む必要があります。
この場合一旦解約となるので音声通話SIMの場合には、これまで使ってきた電話番号が失われてしまいます。
これまで中学や高校などで電話していた友達などに再度新しい電話番号を教えないといけないなどの手間ができてしまいます。
結婚や離婚をして契約者名義を変更する必要がある場合
結婚や離婚などで苗字が変わり、契約者名義をそのままで利用する場合には、ほぼ全ての格安SIMで”改称”は受け付けてくれることになっています。
しかし、結婚や離婚を機に契約者変更を行う場合には”譲渡”にあたるため多くの格安SIMでは行えません。
例えば、結婚生活中は元ご主人の名義で契約をしていて、離婚を機にご本人の名義に変更する場合にはこれは”譲渡”にあたります。
また結婚を機にご主人名義の支払いに変えたい場合、これも”譲渡”となります。
こういった本人の中での名義変更を超えて、自分以外の第三者(家族も含む)への名義変更になると”譲渡”になるため、名義変更を行えない格安SIMでは一旦解約をして再度契約するしかありません。この場合、いままで使っていた電話番号は使えなくなるということです。
夫婦間での支払い人変更も行えない
ご夫婦で同じ格安SIMを利用していて、契約名義人を夫婦別々にしている場合もあるかと思います。
そういった場合、名義変更の行えない格安SIMを利用していると、後から支払い人名義を一緒にすることはできません。
例えばご主人と奥さんで別々の支払いにしていたけど、家計の管理が面倒だからご主人のクレジットカードからの引き落としにしたいといった場合にもそれはできないことになります。
というのも、格安SIMでは契約者名義人と支払い者のクレジットカードの名義は同一でならないといけないので、夫婦などで別の名義で契約している場合には支払いを一緒にすることはできないからです。
多くの格安SIMで名義変更ができない理由
どうして名義変更のできない格安SIMが多いの?
それではどうして、格安SIMでは名義変更(譲渡)が行えい会社がおおいのでしょうか?
それには
キャリアのしがらみ
法律で制約がある
名義変更に関わるコストがかかる
といった色々な原因が絡んでいるようです。
電話番号やSMSはキャリアの管理下にあるので、個人情報や法律などの関係もありMVNO業者によっては手がつけられない状況にあるようです。
また低予算で運営をされている多くの格安SIMでは、契約者名義の変更などは人件費コストがかかわったりするようです。
ユーザー側からすると、どの格安SIMでも譲渡の受付をしてもらいたいところですが、残念ながら現在は全てがそういった訳ではありません。
そういった格安SIMでは名義変更ができないという問題を踏まえて、私たちユーザーはどうしていけばいいのでしょうか?
格安SIMで名義変更できない問題の解決策
それでは格安SIMでは名義変更ができない会社が多いということを踏まえて、私たちユーザーはどういった対処方法を行えばいいのかという解決策のご紹介をさせていただいます。
キャリアで契約中に名義変更を行う
ドコモやau、ソフトバンクといったいわゆるキャリアでは名義変更が簡単できます。
例えばこれまでドコモを利用してきて、MNP(電話番号そのままでのりかえ)を行う際に名義変更を行うのは、乗り換え前でも乗り換え後でも可能です。
ですので、
名義変更のできない格安SIMへのりかえる前にキャリアで名義変更しておく
名義変更のできない格安SIMからキャリアにのりかえた後に名義変更を行う
といった方法で名義変更を行うことが可能となっています。
キャリアでの名義変更は各ショップに名義変更を行いたい、変更元本人と変更先の本人それぞれが、本人確認書類や支払いに利用したいクレジットカードやキャッシュカードを持って来店することでスムーズに名義変更を行うことができます。
揃って来店が難しい場合は各キャリアに問い合わせることで、必要書類などを教えてくれます。
未成年の間は音声通話SIMを使わずデータSIMで契約する
保護者の方が契約者になる未成年者の契約では、できるだけ音声通話SIMを契約せずにデータSIMで使っておくことがおすすめです。
名義変更ができない問題は主に音声SIMでのMNP時に起きるので、あらかじめその問題がなくなるようにするには未成年の場合はデータSIMで契約しておくことがいいかもしれません。
データSIMは電話番号の割り当てはありませんのでMNPの際には電話番号を引き継ぐ必要がなく、一旦解約をしたとしても多くの格安SIM会社で最低利用期間が設定されておらず解約違約金も発生なしで行えます。
未成年で090/080/070での電話番号が特に必要なく、LINEなどのメッセージアプリを主に利用して友達とやりとりする場合では特におすすめです。
データSIMで契約をしておけば未成年者が成人をした際の名義変更は必要なく、一旦解約して改めて本人名義で違う格安SIMやキャリアでも契約できますし、同じ格安SIMへの再契約を行うことができます。
名義変更ができる格安SIMを使う・MNPする
上記2つの方法を使えずに、”格安SIMで名義変更ができない問題”に直面する場合で、なおかつ電話番号などをそのまま使いたい場合の最終手段は”名義変更ができる格安SIMを使う・MNPをする”ということです。
現在名義変更ができない格安SIMで音声SIMを使っている場合でも、名義変更ができる格安SIMヘ乗り換えればその乗り換え先で名義変更を行うことが可能です。
・現在の格安SIM(名義変更不可)
↓
・乗り換え先の格安SIM(名義変更可)←乗り換え後に名義変更
OCNモバイルONE
mineo(マイネオ)
イオンモバイル
Ymobile(ワイモバイル)
などで名義変更が可能となっているのでそれぞれ詳細を確認していきましょう。
名義変更ができる格安SIMでのそれぞれの詳細
それでは名義変更ができる格安SIMの内容を確認していおきましょう。
OCNモバイルONE
OCNモバイルONEでは、承継・改称・譲渡のすべての名義変更が可能となっています。
特に今回ご紹介させていただいた、譲渡に関しては、
名義変更受付センター
0120-047-020(10:00〜18:00/日・祝・年末年始を除く)
に電話をすることで名義変更の手続きの案内を行なってもらうことができます。
後日申請書が届くので、記載されている必要書類と一緒に返送することで、名義変更を行なってくれます。
ただし、承継・改称といった変更に関しては手数料はかかりませんが、譲渡に関しては1契約につき864円の名義変更手数料が発生します。
mineo(マイネオ)
mineoでも承継・改称・譲渡のどの名義変更でも可能です。
mineoサポートダイヤル
・固定電話/携帯電話/PHSから⇒0120-977-384
・LaLaCall/他社IP電話から⇒0507102-8890 ※一部他社IP電話からは有料
(9:00〜21:00 年中無休)
でのみ手続きを行うことが可能です。サポートダイヤルの名義変更を行いたいことを伝えると、後日申請書が届くので、記載されている必要書類と一緒に返送することで、名義変更を行なってくれます。
ただし、引き継ができないサービスとして
・mineoオプションのうち、安心フィルタリング・安心パック・ジュニアパックなど(登録用シリアル番号が付与されているもの)
・LaLaCall、ウィルスバスターモバイル月額版(mineo提供コンテンツ)
・ウィルスバスターモバイル月額版とのパックサービス(mineo安心パック⇒端末安心保証サービスへ変更、mineo安心パック2⇒端末安心サポートへ変更)
・家族割⇒継続して利用の場合は再度申し込みが必要。
となっていて、mineo端末の分割支払い金に残債がある場合には、譲渡人の契約状況によっては審査に通らず名義変更ができない場合があります。
mineoでは承継・改称ではもちろん手数料は無料なのですが、譲渡に関しても
家族間(三親等以内)であれば無料
とうれしいポイントになっています。
これから名義変更の可能な格安SIMをお探しの場合であれば特にmineoはおすすめです。
イオンモバイル
イオンモバイルでは店舗に行く必要がありますが、名義変更が可能です。
イオンなどに用意されている
で名義変更を行うとこが可能です。その際には
・現在の回線の名義人
・変更後の名義人
のどちらも一緒に来店する必要があります。 またそれぞれに本人確認書類も必要となっています。
Ymobile(ワイモバイル)
ワイモバイルはソフトバンクのセカンドキャリアという位置付けになるため、譲渡による名義変更も可能です。
ワイモバイルショップ
が全国に1000店舗以上展開されているので、お近くのワイモバイルショップに行くことで名義変更手続きを行うことが可能となります。
来店の際には、基本的には変更前の名義人・変更後の名義人が揃って一緒に来店する必要があります。
その上で両方の本人確認書類と、変更後の名義人本人のクレジットカード、または口座振替用のキャッシュカードが必要となります。
また、譲渡手数料として、名義を変更する側に譲渡手数料3,000円(税別)が発生することも合わせてチェックが必要です。
格安SIMでの名義変更(譲渡)できない問題と解決方法まとめ
名義変更ができないことで起こる問題もある!
だから名義変更をできる格安SIMを選ぶのもポイント!
格安SIMの中には名義変更(譲渡)ができない契約先とできる契約先があることを知っておこないと様々な問題が起きてしまいます。特に
未成年者
結婚や離婚後
支払い人名義を変更したい場合
など、特に今使っている電話番号をそのまま維持してMNPのりかえする場合には、譲渡ができないと一旦解約して新たな電話番号を取得をすることになってしまいます。
そういったことを避けるには、
名義変更(譲渡)ができる格安SIMを選択する!
ということがポイントになってくるのではないでしょうか。
特に今回ご紹介した譲渡のできる格安SIMの中では、mineo(マイネオ)が家族間(三親等までなら)譲渡変更手数料もかかりませんし、来店の必要もなく電話一本で変更ができるのでおすすめです。
そういったことを参考にして、”格安SIMにおける名義変更ができない問題”を解決してみてくださいね!